軽貨物ドライバー
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企業配と宅配の違いは?
メリット・デメリットも解説

2024年1月5日

企業配と宅配の違いは?メリット・デメリットも解説

軽貨物ドライバーの仕事は多岐にわたり、さまざまな業種・業界の荷物を配送しますが、その中でも「企業配」と「宅配」という配達の違いについてご存じでしょうか。一見似ているようで異なる、これらの配達方法の違いを正しく理解することは、軽貨物ドライバーの仕事を選ぶ上で非常に重要です。この記事では、「企業配」と「宅配」の違いについて解説します。

軽貨物ドライバーの仕事:企業配と宅配の違い

企業配とは?

企業配は、主に企業同士の取引に関わる荷物を運ぶ仕事であり、企業から企業への商品配達を指します。企業配は「BtoB(Business to Business)」と呼ばれており、配達ルートが決まっていたり、運ぶ商品が荷主企業の取扱い商品のみであったり、1日の配達時間が配達先の会社の営業時間内に限定されていたりします。
つまり、毎日決まった稼働時間内で一定種類の荷物を決まった配送先へ配達している企業配は、再配達の発生率の低さや、稼働報酬が1日単位で設定されていることが多いという安定性があります。

宅配とは?

宅配は、個人宅や個人からの注文による商品を個別に届ける配達方法です。ネットショッピングによる商品配達はこのカテゴリに該当します。宅配の特徴としては、配達先が決まっておらず、配達時間指定等もあることから、日々の稼働リズムが一定に保てないところがあります。
一方で、1日の稼働にメリハリがあることから、それを有効利用するライフスタイルを確立することが可能であったりします。また、宅配の報酬は荷物1個あたりで計算される個建で設定されることが多いので、頑張った分が報酬に反映されることになります。しかし、宅配の宿命として再配達の発生頻度の高さがあります。

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企業配と宅配のメリット・デメリット

企業配・宅配には、それぞれメリットとデメリットが存在し、軽貨物ドライバーにとってどちらが適しているかは個人の適性やライフスタイルによって異なります。それぞれ配送のメリットとデメリットは以下のようなものが挙げられます。

企業配のメリット

安定した報酬体系

企業配では一日あたりの稼働報酬が設定されていることが多く、定期的な仕事に基づいた安定した収入が期待できます。月間の収入は実際に働いた日数に応じて計算されるので、収入の安定性を求める軽貨物ドライバーにとって、企業配は魅力的な特長といえます。

日中の配達が主体

企業の営業時間中に荷物を届けることが多いため、月曜日から金曜日の日中稼働が主体となります。また、夜間配達も少なく、ワークライフバランスがとりやすいです。基本的に土日祝日は休みであるため、子どもや家族との時間が確保しやすいのも魅力の一つです。

再配達が少ない

企業配では、配達先が営業所や事務所が多いため、不在が少なく再配達の発生率が低いです。効率的に配達が行えるため、再配達のストレスは低いといえます。

企業配のデメリット

報酬金額が設定されている

企業配の稼働報酬は、1日あたり○○円のような形の固定金額として設定されていることが多いです。したがって、自身の配送能力を生かして収入アップを求める方にとっては、物足りない面があります。

仕事の変化が少ない

企業配では、配達ルートや配達先が決まっていることが多くあります。そのため、毎日の仕事が単調で変化が少なく、人によってはやりがいを感じにくいことがあります。

宅配のメリット

柔軟な報酬体系

宅配の報酬は一般的に歩合制(個建)が取られていることが多く、運んだ荷物の量に応じて変動します。自身の配送能力次第で収入を上げることができるため、体力や効率的な業務遂行が得意な人に向いています。

配達距離が短い

宅配は○○区や○○市といった特定の地域を担当することが多く、企業配と比較した際に1日の総配達距離が短いことが挙げられます。また、細かい地理を把握していけるので、慣れてしまえば効率的に荷物を捌くことができます。

宅配のデメリット

再配達の頻度の高さ

宅配の実態として、不在による再配達の発生頻度が高いです。受取人が不在の場合、商品を再配達する必要があり、同じ届け先に何度も訪れることがあります。時間と労力が余分にかかる他、歩合制における報酬を左右する要因として考えられます。

企業配・宅配の仕事内容

仕事内容

企業配は企業への商品配達、宅配は個人宅への商品配達が基本的な仕事内容になります。
配送する荷物は企業の取り扱う商品に準じるため、企業配では医薬品や食品、資材などの荷主企業の取扱う商品が該当し、宅配はネットショッピングされた商品などを取り扱います。

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配達における注意事項

企業配と宅配、どちらにおいても注意事項があります。挨拶や身だしなみはもちろんのこと、企業配の場合は業務時間外や昼休み時の配達を避けること、宅配の場合は時間指定を遵守することが求められます。
運送業はお客様に商品を届けるサービス業であることを念頭におき、業務に当たることが大切です。

まとめ

企業配は企業へ荷物を届ける仕事であり、安定した収入によるワークライフバランスを整えやすいことが魅力です。一方、宅配は個人宅や企業へ荷物を届ける仕事であり、一般的に歩合制により収入が変動するため、体力や効率的な業務遂行が得意な人に適した配送の職種といえます。
企業配と宅配にはそれぞれ異なる特徴が存在するため、違いをよく理解し、自分にあった仕事を選ぶことが大切です。

記事の作成者

ロジクエスト編集部

株式会社ロジクエストにて、国内外の輸送案件に従事する専門家メンバーが作成。
物流に関わる基礎知識やトレンドについて、分かりやすく解説しています。