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ドライバーの採用が難しい4つの理由と対処法を分かりやすく解説

2024年06月27日

物流基礎知識

近年、物流業界におけるドライバー不足が深刻化しています。
「ドライバーの採用が難しい」と感じ、問題視している企業も増えており、
採用担当者は頭を抱える状況が続いています。なぜこれほどまでにドライバーの採用が難しいのでしょうか?その理由と解決策を詳しく解説します。

ドライバーの採用が難しい理由

ドライバーの採用が難しい理由はいくつかありますが、ここでは特に理解しておくべき4つのポイントについて詳しく解説しています。労働環境の厳しさから2024年問題まで、配送ドライバーを採用するうえで重要な内容をまとめているので今後の採用活動の参考にしてみてください。

1-1. 労働環境の厳しさ

運送業のドライバーは、長時間労働や深夜勤務、休日出勤が必要となる場合が多く、厚生労働省の調査によると、トラックドライバーの労働時間は全産業平均と比較して約1.2倍長いという結果が出ています。また、年間収入額についても、
トラックドライバーの収入は全産業平均より約1割少ないことが分かっており、賃金が労働の厳しさに見合っていないと感じる人が多く、結果として求職者が少ない状況です。労働時間が長いだけでなく、その分の報酬が十分でない場合、他の職種を選ぶ人が増えるのも無理はありません。

出典:厚生労働省(自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト

1-2. 高齢化と人材確保の難しさ

日本全体の高齢化が進む中で、ドライバーの平均年齢も上昇しています。多くのドライバーが定年退職する一方で、若年層のドライバーが少なく、企業は新たな人材を確保するのに苦労しています。若い世代がドライバー職に魅力を感じず、他の業界に流れてしまうことも、採用難の要因となっています。

出典:厚生労働省(自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト

1-3. 採用単価の増加

ドライバーを採用するためのコストは、他業種に比べると現時点では少し低いですが年々増加傾向にあります。株式マイナビの調査によると、求人広告費における運輸・交通・物流・倉庫業界の中途採用単価(※ドライバーだけでなく、営業・事務など他の職種も含まれる)は30.5万円であり、中途採用単価の全体平均38.5万円と比較すると8万円ほど低い金額です。

出典:株式会社マイナビ(中途採用状況調査2024年版(2023年実績))

しかし、2024年問題の影響から、近年では運輸・交通・物流・倉庫業界の採用費用が増加傾向です。こちらも株式マイナビの調査によると、2022年から2023年にかけた採用費用について、運輸・交通・物流・倉庫業界では「増えた」にあたる回答をした企業が48.2%と業界全体で最も高い比率でした。今後は求人広告費や採用プロセスにかかる費用、さらには採用後の研修費用など、企業の負担は大きくなっていくと予想できます。このため、採用活動そのものが企業の経営を圧迫することになり、ますますドライバーの確保が難しくなっています。

出典:株式会社マイナビ(中途採用状況調査2024年版(2023年実績))

1-4. 有効求人倍率の問題

有効求人倍率とは、求職者1人あたりに対してどれだけの求人があるかを示す指標です。この倍率が高いと、求職者に対して求人が多いことを意味します。
ドライバー職は常に高い有効求人倍率を示しており、これはドライバーを必要とする企業が多い一方で、求職者が少ないことを示しています。
このため、企業間での人材争奪戦が激化し、結果として採用が難しくなっています。

ドライバーの採用数を増やすための対処法

次に、どうすれば採用活動がうまくいくのかをドライバー採用が難しい理由を参考に、対処方法を4つご紹介します。労働環境の改善など簡単には変えることができないものもあるので、取り組みやすいものから改善していくことをおすすめします。

2-1. 労働環境の改善

労働環境の改善は、ドライバーの採用と定着を図るための基本です。具体的には、労働時間の短縮やシフトの柔軟化、休憩時間の確保などが考えられます。

2-2. 魅力的な報酬制度の導入

賃金水準の向上はもちろん、成果に応じたインセンティブ制度の導入など、
ドライバーがやりがいを感じられる報酬制度を構築することが重要です。

2-3. 求人広告の工夫

求人広告の内容を工夫することで、応募者の関心を引くことができます。
例えば、仕事のやりがいや福利厚生の充実を強調することや、具体的な業務内容をわかりやすく伝えることが効果的です。

2-4. 人材育成プログラム

新たに採用したドライバーに対しては、充実した研修プログラムを提供し、
スキルアップをサポートすることが重要です。これにより、未経験者でも安心して業務に取り組むことができます。

配送代行という選択肢

3-1. 配送代行のメリット

ドライバーの採用が難しい場合、配送代行を利用するという選択肢があります。
配送代行を利用することで、ドライバー不足の問題を解消することができ、
また、配送業務を外部に委託することで社員の負担を軽減し、メイン業務に集中できる環境を整えることで業務効率化を図ることができます。

3-2. コスト削減と品質向上

配送代行を利用することで、採用費用や車両維持費などを削減することができます。また、専門性の高いスタッフを活用することで、配送業務の質を向上させることができます。

3-3. 配送代行サービスの選び方

配送代行サービスを選ぶ際には、信頼性や実績、料金体系などを確認することが重要です。また、自社のニーズに合った柔軟なサービスを提供してくれる業者を選ぶことが成功の鍵となります。

3-4. おすすめの配送代行サービス

配送代行サービスの選択肢として、おすすめなのが「ロジクエスト」です。
ロジクエストは以下のような特徴を持っています。

  • 全国対応:日本全国どこでもサービスを提供しており、地域に関係なく利用できます。
  • 多様な配送プラン:配送する荷物の種類や量に応じて最適なプランを選択できます。
    荷物の集荷・配送だけでなく配送に付随する付帯作業も対応可能で、自社配送と変わらない配送クオリティを提供します。
  • 24時間対応:急な配送依頼にも対応できるよう、24時間365日対応しているため、
    緊急時にも安心です。
  • 高品質なサービス:経験豊富なドライバーが丁寧かつ迅速に対応し、ドライバーの身だしなみなどもご指定可能です。
  • システム連携:独自のITシステムを活用しており、配送状況をリアルタイムで確認できるため、
    業務の透明性が高まります。

詳細は公式ウェブサイト(ロジクエスト)をご覧ください。

まとめ

ドライバーの採用が難しい現状を踏まえ、労働環境の改善や魅力的な報酬制度の導入などの対策を講じることが重要です。しかし、それでも解決が難しい場合は、配送代行を利用するという選択肢も検討してみてください。適切な対策を講じることで、企業の物流業務をスムーズに進めることができるでしょう。

記事の作成者

ロジクエスト編集部

株式会社ロジクエストにて、国内外の輸送案件に従事する専門家メンバーが作成。
物流に関わる基礎知識やトレンドについて、分かりやすく解説しています。

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